メタルインセッツとは
鉄製のはめ込み図形です。はめ込み図形の種類は10種類あります。円形・楕円形・卵形・三角形・曲線三角形・正方形・長方形・台形・正五角形・花十字形です。こどもはこちらの教具を用いて幾何図形を描くことができます。
使い方は、紙の上に枠を置き、輪郭線をなぞるといった単純なものです。これにより子供は手先の巧緻性を高め、文字を書くための基礎練習ができます。
モンテッソーリ本人の著書には、その大きさについて10cm×10cmと記載されておりますが、現在流通しているものの多くは14cm×14cmです。
購入の経緯~娘、ハートが描けず怒り狂う~
メタルインセッツを購入の決め手は、娘の様子にありました。
お絵かきがもともと好きな娘。これまではバナナやカタツムリ、ペンギンやセイウチ(には到底見えないが)などを自由に描いておりました。
とはいえ、試しに四角や三角を書かせようとすると「形」は認識しているものの「直角」や「鋭角」に折れる線を描くことが難しい様子でした。
なので三角であれば、各頂点となる場所に点を母が書き、娘が点を線でなぞっていくかたちで三角形を書く練習をさせていました。
4歳に差し掛かったころ、ハートを書きたいと思ったようで、書き方をしきりに聞いてきて書こうとするようになりました。しかし、半円を二つ並べて書くということがどうにも難しいようで苦戦しておりました。ほかにも、きれいな円が書きたいけれど書けないと発狂することもしばしばでした。
娘にとっていま図形を書きたい時期に来ているのかな、と思われました。
ちょうどそのころ、こどもちゃれんじやZ会などで、なぞり絵シートをもらいましたのでそれで練習をさせてみました。しかし、大きさが小さいからか、書きにくそうにしており、すぐに飽きて遊ばなくなってしまいました。
メタルインセッツは1つの図形の外枠の大きさが1辺14cmと大きいです。小さな枠より書きやすいかもしれません。また、2歳の息子の運筆の練習にも使えるかな?と思い、思い切ってメタルインセッツを購入することとしました。
メタルインセッツの使い方
モンテッソーリの著書「子どもの発見」によるとまずは下記要領となります。
①好きな図形を選ばせる
②枠を色鉛筆でなぞる
②異なる色でなぞる
③はみ出ないようにできた図形の枠内を塗りつぶしてゆく
④これを繰り返す
我が家では、使い方を子どもにある程度示しつつ、自由に書かせてみました。(晩御飯の準備があるので放置しました笑)
2歳の反応
メタルインセッツを並べると目を輝かせていました。鮮やかな色合いや三角・四角などの形にテンションが上がるようです。
息子はお絵かきをさせてもまだまだ殴り書きばかり。難易度の恐らく高いであろう多角形は避け、円のメタルを手元に置いてやり、取り組みをはじめさせました。
メタルはしっかりと押さえなければきれいな円が書けません。はじめは難しい様子でしたので、押さえる手伝いをしました。(本当であれば、そのあたりも手をかけず、トライアンドエラーをさせるべきなのですが、うっかり手をかしてしまいました・・・)
口をとんがらせながら円を描き、描けた円をはじめて見たときの嬉しそうな顔!買ってよかった~と思いました笑
その後放置しましたが、自ら円を描き、何も指示はしておりませんが円の枠内を塗ったりして遊んでいました。
四角や三角はまだ難しい様子で枠をきっちりなぞることはできていませんでした。
案外集中力を使うようで、ひとしきり集中して取り組んだ後は、「やめる~」と自ら言ってきました。
4歳の反応
息子と同じように、ワクワクとした気持ちになったようです。目を輝かせて「お花のかたちもある~」「はやくやりたい~!」と言っていました。
さすがに4歳となると要領もすぐに心得るようで、こちらが何も言わなくとも様々な形を手に取っては描きを繰り返していました。
特に指示も必要ないかと思い放置すると、数10枚作品(?)を作り、ホワイトボードや冷蔵庫に貼っていました。なかには1つの図形の角度を変えて重ね合わせてなぞり、色を塗っているものなどもあり、娘なりに創意工夫しながら取り組みができたようでした。
おわりに
メタルインセッツについて、4歳の娘ははじめこそ喜んで書きたがりましたが、いまはあまり取り組もうとしません。あっという間に手先が器用になってきて、思うように曲線が書けるようになってきたからかもしれません。娘は現在、チューリップなどのお花も丁寧に書くことができるようになっています。
2歳の息子は、図形が書けるのが楽しいようです。図形をなぞり、枠をどかすたびに「わあ☆」と喜びながら取り組んでいます。